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故人を偲ぶ方法7つ|命日・法要・遠方でもできる供養

故人を偲ぶ方法は、お墓参りだけではありません。祥月命日や月命日に手を合わせる、年忌法要を営む、写真や手紙を見返す、思い出をオンラインに残す、遠方ならお墓参りを代行してもらう。暮らしに合った形を一つ選べば、それが供養になります。

大切な方を見送ったあと、「どう偲べばいいのか分からない」と迷う方は少なくありません。形式にとらわれるあまり、かえって心が離れてしまうこともあります。逆に、日々のささやかな行いが、何よりの供養になっている場合もあります。

この記事では、合同会社Zekkでお墓清掃サービス「まもりて」とオンライン追悼「メモリーサイト」を運営する中でうかがってきたご遺族の声をもとに、故人を偲ぶ方法を7つに整理してお伝えします。まずは「偲ぶ」という言葉の意味から見ていきましょう。

故人を偲ぶとは?命日や法要だけを指す言葉ではない

「偲ぶ」とは、亡くなった方を思い出し、心を寄せることを指します。決まった作法や場所があるわけではありません。

お墓参りや法要は、偲ぶための代表的な機会です。ただ、それだけが供養というわけではありません。故人の好きだった料理を作る、休日に写真を見返す、命日に家族で思い出話をする。こうした行いも、立派に偲ぶことにあたります。

大切なのは、続けられるかどうかです。年に一度の大きな法要より、月に一度そっと手を合わせるほうが、その家族には合っているかもしれません。

故人を偲ぶ方法7つ

ご遺族の暮らしに合わせて選べるよう、代表的な方法を7つに整理しました。上から順にやるものではなく、できるものを一つ選べば十分です。

偲ぶ方法 主なタイミング こんな方に
1. お墓参りに行く 命日・お盆・お彼岸 お墓が近く、足を運べる方
2. 仏壇や遺影に手を合わせる 毎日・月命日 自宅に安置している方
3. 年忌法要を営む 一周忌・三回忌など 親族が集まれる節目に
4. 写真や手紙を見返す いつでも 静かに思い出したい方
5. 好きだったものを供える・味わう 命日・記念日 形式にこだわらず偲びたい方
6. 思い出をオンラインに残す いつでも 家族が離れて暮らしている方
7. お墓参りを代行してもらう 定期・命日前 遠方・多忙で行けない方

1〜5は昔から続く形、6と7は近年広がってきた形です。どちらが正しいということはありません。次の章から、命日と法要という2つの節目を詳しく見ていきます。

静かな和室で故人を思うイメージ写真
Photo by rawkkim on Unsplash

命日に偲ぶ|祥月命日と月命日の違い

命日には2種類あります。年に一度の「祥月命日」と、毎月訪れる「月命日」です。この違いを知っておくと、偲ぶ機会を無理なく作れます。

祥月命日(しょうつきめいにち)

故人が亡くなった月日と同じ日付が、年に一度巡ってくる日です。5月10日に亡くなった方なら、毎年5月10日が祥月命日にあたります。

年忌法要は、この祥月命日に合わせて営むのが基本です。親族が集まりやすいよう、前後の土日にずらす家庭も多くあります。

月命日(つきめいにち)

命日の「日」だけが毎月巡ってくるものです。5月10日に亡くなった方なら、毎月10日が月命日になります。

月命日は、家庭の中で静かに過ごすのが一般的です。仏壇に花や線香を供える、いつもより丁寧に掃除をする、その程度で構いません。毎月きちんと何かをしなければ、ということはありません。できる月にできることを、という向き合い方で十分です。

年忌法要で偲ぶ|数え方と弔い上げの時期

年忌法要でつまずきやすいのが数え方です。三回忌は「3年後」ではありません。

年忌法要 いつ営むか 位置づけ
一周忌 没後1年の祥月命日 遺族・親族が集まって営むことが多い節目
三回忌 没後2年の祥月命日 ここから「亡くなった年を1回目」と数える
七回忌 没後6年 身内だけで営む家庭が増えてくる
十三回忌 没後12年 規模を小さくして続けることが多い
十七・二十三・二十七回忌 没後16・22・26年 省略する家庭もある
三十三回忌 没後32年 ここで弔い上げとするのが一般的

一周忌は没後1年で、ここは直感どおりです。ところが三回忌からは、亡くなった年を1回目と数えます。そのため三回忌は没後2年の祥月命日になります。一周忌の翌年、と覚えておくと間違えにくくなります。

70代男性
70代男性
三回忌は三年後だとばかり思っていました。一年ずれるところでした。
案内役
案内役
よくある勘違いですので、ご心配なく。一周忌の「翌年」が三回忌、と覚えておくと確実です。日程で迷われたときは、菩提寺にご相談いただくのが一番はやいですよ。

弔い上げはいつ?

年忌法要をどこまで続けるかの区切りを「弔い上げ(とむらいあげ)」といいます。三十三回忌で弔い上げとするのが一般的で、五十回忌を区切りとする場合もあります。

ただし、これは決まりではありません。近年は親族が高齢になったり遠方に散らばったりして、七回忌や十三回忌で区切る家庭も増えています。

宗派によって考え方は異なります

年忌法要の意味づけは、宗派や地域によって異なります。たとえば浄土真宗では、亡くなるとすぐに仏になるという考え方から、故人のために徳を積む「追善供養」という捉え方をしないとされます。それでも祥月命日の法要そのものは、仏さまへの感謝の場として営まれます。

宗派によっては、弔い上げという概念自体がない場合もあります。ご自身の家の作法に迷われたときは、菩提寺やお寺にご確認ください。この記事の内容は一般的な目安としてお読みいただければと思います。

法要で手を合わせるイメージ写真
Photo by Uliya Kurilova on Unsplash

暮らしの中で故人を偲ぶ方法

命日や法要のような節目がなくても、日常の中で偲ぶ機会はいくらでも作れます。むしろ、ふとした瞬間に思い出すほうが自然かもしれません。

写真や手紙を見返す

もっとも手軽で、心に残る方法です。撮りためた写真を整理する時間は、そのまま故人と向き合う時間になります。

写真が大量にあって手をつけられない場合は、無理に全部を整理しようとしないでください。お気に入りの一枚から始めれば十分です。進め方は終活で写真を整理するには?思い出の残し方と注意点にまとめています。

好きだったものを供える・味わう

故人が好きだったお菓子を供える、よく飲んでいたお茶を家族で味わう。こうした行いは、形式ばった供養より記憶を呼び戻してくれます。命日にその料理を作る、と決めている家庭もあります。

思い出を言葉にして残す

手紙やノートに語りかけるように書く方もいます。人に見せるものではないので、うまく書く必要はありません。書くこと自体が、気持ちの整理につながる場合があります。

故人のスマホやSNSをどうするか

スマホの中の写真やSNSは、いまや大切な思い出の置き場所です。Googleには、本人が生前に設定しておける「アカウント無効化管理ツール」があり、遺族がアカウントの閉鎖やデータ取得をリクエストする窓口も用意されています。

手続きの詳細はスマホ・SNSアカウントの死後の手続き|デジタル終活の基本で解説しています。あわせてデジタル終活とは?やり方とおすすめサービスを解説もご覧ください。

故人が好きだったお茶を味わって偲ぶイメージ写真
Photo by Perry Merrity II on Unsplash

遠方でお墓に行けないときに偲ぶ方法

遠方でお墓参りに行けない場合でも、偲ぶ手段はいくつも残されています。行けないことを引け目に感じる必要はありません。

50代女性
50代女性
実家のお墓が遠くて、年に一度も行けない年があります。申し訳ない気持ちばかりが残ってしまって。
案内役
案内役
同じお悩みは本当に多くうかがいます。お参りの回数と、故人を思う気持ちは別のものです。オンラインで思い出を残す、清掃を代行に任せるなど、続けられる形を一つ決めておくと気持ちが落ち着きますよ。

思い出をオンラインに残す

写真や動画、メッセージをWebにまとめておけば、離れて暮らす家族もそれぞれの場所で故人を偲べます。命日に家族がページを開いて、コメントを残し合う。そんな使い方をされているご家族もいます。

作り方は故人のホームページ・追悼サイトの作り方とおすすめサービス、実際の様子はメモリアルサイトを作ってみた|故人を偲ぶ使い方と実例・感想で紹介しています。

お墓の清掃・お参りを代行してもらう

お墓が遠く、何年も手入れができていない場合は、代行という選択肢があります。作業前後の写真で状態を確認できるため、行けない期間の不安はかなりやわらぎます。

遠方のお墓との付き合い方は遠方のお墓を管理する方法5選|代行・サブスク・墓じまいを比較、お盆やお彼岸に行けないときの考え方はお盆・お彼岸にお墓参りに行けないときの対処法で詳しく解説しています。

メモリーサイト|離れていても偲べる場所をつくる

故人の写真やエピソードをオンラインに残し、離れて暮らすご家族がいつでも見返せる追悼サービスです。命日にご家族それぞれの場所でページを開き、思い出を分かち合えます。利用方法と料金は無料で確認できます。

メモリーサイトの詳細・料金を確認する →

偲ぶ気持ちがつらいときは

大切な方を亡くした悲しみは、時間の経過だけで整理できるものではありません。命日が近づくと気持ちが沈む、写真を見られない。そうした状態は珍しいことではなく、グリーフ(悲嘆)と呼ばれています。

自治体でもグリーフについての解説や相談の案内を行っています。眠れない日が続く、日常生活に支障が出ているといった場合は、一人で抱えずに専門の窓口へご相談ください。

厚生労働省の「まもろうよ こころ」では、電話やSNSで相談できる窓口をまとめています。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)から、お住まいの地域の公的な相談機関につながります。

無理に前を向こうとしなくても構いません。偲ぶ方法に正解がないのと同じように、悲しみの抱え方にも決まった形はないためです。

穏やかな気持ちで故人を思うイメージ写真
Photo by Roger Bradshaw on Unsplash

故人を偲ぶ方法に関するよくある質問

ご遺族からよくいただくご質問をまとめました。

三回忌は亡くなってから何年後ですか?

没後2年の祥月命日です。三回忌からは亡くなった年を1回目として数えるため、3年後ではありません。一周忌の翌年、と覚えておくと間違いを防げます。

月命日には何をすればよいですか?

仏壇に花や線香を供える、手を合わせるといった程度で構いません。毎月必ず行わなければならないものではなく、できる月にできることを、という向き合い方で問題ありません。

法要は何回忌まで続けるものですか?

三十三回忌で弔い上げとするのが一般的で、五十回忌を区切りとする場合もあります。ただし宗派や地域、ご家族の事情によって異なります。判断に迷うときは菩提寺にご相談ください。

お墓が遠くて行けない場合、どう偲べばよいですか?

自宅で手を合わせる、写真を見返す、思い出をオンラインに残すなど、お墓に行かずにできる方法があります。お墓の状態が気がかりな場合は、清掃やお参りの代行を利用する方法もあります。

故人のスマホやSNSのアカウントはどうすればよいですか?

サービスごとに、遺族が閉鎖やデータ取得をリクエストできる窓口が用意されています。Googleには本人が生前に設定できる「アカウント無効化管理ツール」もあります。手続きの詳細は、デジタル終活の記事をご覧ください。

まとめ|偲ぶ方法に、正解はありません

故人を偲ぶ形は、ご家族の数だけあります。最後に要点を整理します。

  • 偲ぶ方法は7つ:墓参・仏壇・法要・写真・お供え・オンライン・代行
  • 命日は2種類:年に一度の祥月命日と、毎月の月命日
  • 三回忌は没後2年:亡くなった年を1回目と数えるため
  • 弔い上げは三十三回忌が一般的:宗派・地域・家庭の事情で変わる
  • 遠方でも手段はある:オンラインで残す、清掃を代行に任せる
  • つらいときは公的窓口へ:一人で抱え込まない

続けられる形を一つ選び、それを大切にしてください。回数や規模ではなく、思い出す時間があること。それが何よりの供養になります。


参考情報・外部リンク

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桝谷研士(合同会社Zekk)

この記事を書いた人

桝谷研士(ますたに けんと)

合同会社Zekkで、お墓清掃サブスク「まもりて」とオンライン追悼「メモリーサイト」の運営に携わる。
遠方や多忙でお墓に行けないご家族の声を日々うかがう中で、「供養のかたちは一つではない」と実感。
実際の清掃作業やご遺族とのやり取りで得た一次情報をもとに、終活・供養・お墓まわりの「本当に役立つ情報」を、
できるだけやさしい言葉でお届けしています。

運営:合同会社Zekk(お墓清掃サービス「まもりて」・オンライン追悼「メモリーサイト」運営)

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