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墓じまいの費用はいくら?相場と内訳・抑え方【2026】

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墓じまいの費用は、総額でおよそ30万〜150万円が目安です。民間の調査では、実際にかかった総額は31万〜70万円が最も多く、約半数が70万円以下でした。内訳は「墓石の撤去」「閉眼供養」「離檀料」「行政手続き」「新しい供養先(受け皿)」の5つで、総額を最も左右するのは受け皿の選び方です。

お墓を継ぐ人がいない、遠くて通えない。そうした理由で墓じまいを考えても、最初に気になるのは「結局いくらかかるのか」ではないでしょうか。この記事では、公的な統計と自治体の案内、民間の調査をもとに、費用の全体像を内訳ごとに整理します。

墓じまいの費用相場は総額いくら?

総額の目安は30万〜150万円で、幅が大きいのはお墓の大きさと受け皿の選び方で金額が変わるためです。まずは3つのケースで全体をつかんでください。

ケース 総額の目安 主な内容
費用を抑えた場合 30万〜50万円 小さめの区画+合祀墓へ移す
標準的な場合 50万〜100万円 一般的な区画+樹木葬・納骨堂へ移す
費用がかさむ場合 100万〜150万円超 大きな区画・離檀料が高め+個別の墓へ移す

実際にかかった金額については、鎌倉新書が2026年1月に行った調査があります。墓じまいを検討・実施した733人に聞いたもので、総額は「31万〜70万円」が最も多く、約半数が70万円以下で済んでいました。

一方で、同じ調査では、墓じまいをやめた理由として「費用の高さ」が最も多く挙がっています。金額の見通しが立たないまま話を進めないことが、途中で止まらないための第一歩です。

60代女性60代女性
墓じまいって、まとまったお金がかかるのよね…。うちに払えるか不安で。
案内役案内役
総額だけ見ると身構えますよね。でも費用は5つの内訳に分けられて、抑えられる部分もあります。ひとつずつ見ていきましょう。

墓じまいをする人は年17万件を超えています

お墓を移す「改葬」の件数は、令和6年度に全国で176,105件と過去最多になりました。厚生労働省の衛生行政報告例によるものです。

年度 全国の改葬件数
令和2年度(2020年度) 117,772件
令和4年度(2022年度) 151,076件
令和5年度(2023年度) 166,886件
令和6年度(2024年度) 176,105件(過去最多)

令和2年度の117,772件から、4年で約1.5倍に増えています。兵庫県でも令和6年度は9,431件でした。この件数には墓じまい以外のお墓の引っ越しも含まれますが、遺骨を別の場所へ移す人が増えていることは数字からも読み取れます。

墓じまいの費用の内訳5つ

費用は5つに分けられ、支払い先もそれぞれ違います。一覧で全体を見てから、ひとつずつ確認してください。

内訳 費用の目安 支払い先
① 墓石の撤去・解体 10万〜50万円 石材店
② 閉眼供養のお布施 3万〜10万円 お寺
③ 離檀料 3万〜20万円 お寺(法的な義務はない)
④ 行政手続き 数百円〜5万円 市区町村/行政書士
⑤ 新しい供養先(受け皿) 数千円〜150万円 霊園・寺院・散骨業者など

① 墓石の撤去・解体費用

墓石を解体して区画を更地に戻し、管理者へ返すための工事費です。1平方メートルあたり10万円ほどが目安で、区画の広さによって10万〜50万円ほどかかります。重機が入りにくい場所や急な斜面の墓地では、割高になりやすい部分です。

墓石の撤去・解体をイメージした古い墓地の写真
Photo by Ryo Harianto on Unsplash

② 閉眼供養(魂抜き)のお布施

遺骨を取り出す前に、僧侶に読経してもらう「閉眼供養」を行うのが一般的です。お布施の目安は3万〜10万円ほどです。金額はお寺や地域の慣習で変わるため、迷うときは菩提寺に直接たずねても失礼にはあたりません。

③ 離檀料

お寺の檀家をやめるときに、これまでのお礼としてお渡しするお金です。相場は3万〜20万円ほどとされますが、法律上の支払い義務はありません。長くお世話になったお寺との関係を穏やかに終えるためにも、早めに事情を伝えて相談してください。

50代男性50代男性
お寺に離檀料を求められたら…と思うと、切り出すのが怖くて。
案内役案内役
離檀料に法的な支払い義務はありません。これまでの感謝としてお包みするのが基本です。早めに事情を伝えて相談するのが、円満に進めるコツですよ。

④ 行政手続き・改葬許可の費用

遺骨を別の場所へ移すには、今遺骨がある市区町村の「改葬許可」が必要です。手数料は自治体によって違い、たとえば西宮市は遺骨1体につき300円です。書類の準備を行政書士に頼む場合は、報酬として2万〜5万円ほどが目安になります。

手続きの順番や必要書類は、墓じまいの流れ|必要書類と手続きを5ステップで解説で詳しくまとめています。

⑤ 新しい供養先(受け皿)の費用

総額を最も大きく左右するのが、取り出した遺骨をどこへ移すかです。同じ永代供養でも、合祀墓と個別の墓では10倍以上の開きが出ます。

受け皿 費用の目安 特徴
合祀墓 5万〜30万円 最も費用を抑えやすい。ほかの方の遺骨と一緒に納める
集合墓 20万〜60万円 一定期間は個別に納め、その後合祀する形が多い
樹木葬 5万〜100万円 合祀型か個別型かで価格が大きく違う
納骨堂 10万〜150万円 屋内でお参りしやすい。タイプで価格が変わる
個別の永代供養墓 50万〜150万円 一定期間は個別に安置。期間後は合祀となる契約が一般的
散骨(海洋散骨など) 5万〜30万円 遺骨をお墓に納めず、自然に還す
手元供養 数千円〜数万円 遺骨の一部を自宅で保管する

受け皿のしくみと選び方は永代供養とは?費用・種類・選び方を徹底解説で、お墓の形にこだわらない選択肢はお墓を建てない供養の選択肢7つ|費用と特徴を比較で比べられます。

遺骨をお墓に納めず、費用も抑えたい方には海洋散骨という方法もあります。プランによって金額が違うため、見積もりで確かめてから決めてください。

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公営墓地を返すときの手続きと費用|西宮市・尼崎市の場合

公営墓地の墓じまいでは、改葬許可とは別に、墓地を市へ返す手続きが必要です。ここでは阪神間の2市について、市の公式ページに載っている内容をまとめました。

項目 西宮市(市立墓地) 尼崎市(市営墓園)
改葬許可の申請先 斎園管理課(市役所東館7階) 弥生ケ丘斎場管理事務所
改葬許可の手数料 遺骨1体につき300円 市のページに記載なし(窓口で確認)
許可証が出るまで 記載なし 2〜3週間程度
墓地を返すとき 墓地返還届を出し、自己負担で更地に戻して返す 管理事務所で確認

西宮市の市立墓地では、墓地返還届を出したうえで、自己負担で更地に戻して市に返すと案内されています。撤去工事の届け出は各墓地の管理事務所です。尼崎市は、市営墓園(弥生ケ丘・西難波)から遺骨を移す場合、弥生ケ丘斎場管理事務所に申請します。許可証が出るまで2〜3週間ほどかかるため、工事や納骨の日程は余裕をもって組んでください。

地域の墓地の種類や選び方は、西宮の霊園・墓地一覧と尼崎の霊園・墓地一覧で紹介しています。

改葬許可などの行政手続きをイメージした書類の写真
Photo by Natural Photos on Unsplash

墓じまいの費用が高くなる3つのケース

同じ墓じまいでも、お墓の大きさ・立地・お寺との関係で総額は大きく変わります。「思ったより高くなった」となりやすいのは次の3つです。

① お墓の区画が広い・墓石が大きい

撤去費用は区画の広さに比例して増えます。複数の墓石や外柵、大きな石塔がある場合は、解体と処分の手間が増えるぶん費用も上がります。

② 重機が入れない立地にある

山あいや階段の多い霊園など、重機が近づけない場所では手作業が増え、工事費が割高になります。見積もりの前に、お墓までの通路や作業スペースの状況を伝えておくと、金額のずれを防げます。

③ 離檀料が高め・受け皿に個別の墓を選ぶ

お寺との関係や地域の慣習によって、離檀料が相場より高くなることがあります。受け皿に個別の納骨堂や新しいお墓を選ぶと、その費用だけで100万円を超えることもあります。

墓じまいの費用を抑える4つの方法

費用を抑えやすいのは、受け皿の選び方と工事の見積もりです。無理なく取り組める方法を4つ紹介します。

  • 工事の見積もりを複数取る:撤去費は石材店ごとに差が出やすい部分です。ただし霊園によっては、工事できる石材店が決まっている(指定石材店)ことがあります。見積もりを取る前に管理者に確認してください。
  • 受け皿を合祀墓などにする:受け皿の費用は総額を最も左右します。合祀墓なら5万〜30万円ほどが目安です。
  • 行政手続きを自分で進める:改葬許可の申請を自分で行えば、行政書士への報酬(2万〜5万円ほど)がかかりません。
  • 離檀料は早めに相談する:関係がこじれる前に事情を伝えることで、金額の面でも話し合いがしやすくなります。

まずは、工事の見積もりと受け皿の検討から始めると、総額の見通しが立てやすくなります。

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墓石の撤去費用がいくらになるか、複数の石材店の見積もりで確かめられます。まず相場を知ってから判断したい方へ。

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高額な離檀料を求められたときの相談先

離檀料をめぐって話がまとまらないときは、一人で抱え込まずに外部の窓口へ相談してください。

国民生活センターには、お墓に関する相談が2026年だけで123件寄せられています(前年同期は112件)。その中には、墓じまいを申し出たら高額な離檀料を請求され、規約もなく根拠が分からない、という事例もあります。

困ったときは、消費者ホットライン「188」から最寄りの消費生活センターにつながります。金額や支払いをめぐって争いになった場合は、弁護士に相談してください。この記事では一般的な情報の紹介にとどめます。

墓じまいの費用が払えないときの選択肢

費用が一度に用意できない場合でも、進め方を変える方法があります。ひとつは、受け皿を合祀墓や送骨など費用の低い方法にすることです。もうひとつは、石材店や納骨先に分割払いが使えないか相談することです。

遺骨の一部を手元供養として残し、残りを合祀するといった組み合わせもできます。費用のめどが立つまでは、墓じまいを急がずにお墓を維持する方法もあります。お墓を維持する方法|墓じまいせずに負担を軽くするにはもあわせてご覧ください。

墓じまい後の供養と思い出を残すイメージ写真
Photo by yuji takagi on Unsplash

墓じまい後の供養と、思い出の残し方

墓じまいは「お墓をなくすこと」ではなく、これからの供養のかたちを選び直すことでもあります。合祀や散骨では、手を合わせる対象が形として残りません。そのことを寂しく感じる方もいます。

70代男性70代男性
整理はついても、これから手を合わせに行く場所がなくなるのはな…。
案内役案内役
そのお気持ち、とても自然です。写真やメッセージをオンラインに残しておけば、供養のかたちが変わっても、いつでも故人を偲べますよ。

故人の写真や動画、思い出のメッセージをオンラインに残しておくと、離れて暮らす家族もいつでも故人を偲べます。合同会社Zekkが運営するメモリーサイトは、このオンライン追悼のためのサービスです。使い方の例はメモリアルサイトの実例|作ってみた感想と故人を偲ぶ使い方で紹介しています。

相談する70代男性のイラスト

メモリーサイト|お墓がなくても、偲ぶ場所を残せる

こんな方に手を合わせる場所がない写真が家ごとに散らばる孫にも人柄を伝えたい命日に集まれない

故人の写真・動画・メッセージをオンラインで残し、家族で共有できる追悼サービスです。墓じまいの後も、家族それぞれがスマートフォンから故人を偲べます。使い方と料金は公式サイトで確認できます。

メモリーサイトの詳細・料金を確認する →

メモリーサイト運営 桝谷研士/全国対応・年単位の管理費のみ

まとめ|墓じまいの費用は内訳を分けて考える

墓じまいの費用は総額30万〜150万円が目安で、実際には70万円以下に収まった人が約半数でした。5つの内訳に分けて考えると、抑えられる部分が見えてきます。

  • 総額を最も左右するのは受け皿。合祀墓なら5万〜30万円ほどが目安
  • 撤去費は見積もりで差が出る。先に指定石材店の有無を確認する
  • 離檀料に法的な義務はない。困ったら188や弁護士へ
  • 改葬許可の手数料は自治体ごとに違う(西宮市は1体300円)
  • 公営墓地は、自己負担で更地に戻して返すのが基本

まずは「遺骨をどこへ移すか」から考え始めると、総額の見通しが立てやすくなります。

よくある質問

Q. 墓じまいの費用は、実際いくらくらいかかっていますか?

目安は総額30万〜150万円です。鎌倉新書の2026年の調査では、31万〜70万円に収まった人が最も多く、約半数が70万円以下でした。金額を最も左右するのは、遺骨を移す先(受け皿)の選び方です。

Q. 離檀料は払わないといけませんか?

離檀料に法律上の支払い義務はありません。これまでお世話になったお寺へのお礼としてお渡しするお金です。高額な請求で話がまとまらないときは、消費者ホットライン(188)や弁護士に相談してください。

Q. 役所の手続きにはいくらかかりますか?

改葬許可の手数料は市区町村によって違います。たとえば西宮市は遺骨1体につき300円です。書類の準備を行政書士に頼む場合は、報酬として2万〜5万円ほどが目安です。

Q. 費用を安く抑えるにはどうすればよいですか?

受け皿を合祀墓などにする、工事の見積もりを複数取る、手続きを自分で進める、といった方法があります。ただし霊園によっては工事できる石材店が決まっているため、見積もりを取る前に管理者に確認してください。

Q. 墓じまいの後、遺骨はお墓に移さないといけませんか?

お墓である必要はありません。永代供養墓・樹木葬・納骨堂のほか、散骨や手元供養という選択肢もあります。どこに移す場合も、今遺骨がある市区町村で改葬の手続きが必要になるかを確かめてください。

参考情報・外部リンク

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桝谷研士(合同会社Zekk)

この記事を書いた人

桝谷研士(ますたに けんと)

合同会社Zekkで、お墓清掃サブスク「まもりて」とオンライン追悼「メモリーサイト」の運営に携わる。
遠方や多忙でお墓に行けないご家族の声を日々うかがう中で、「供養のかたちは一つではない」と実感。
実際の清掃作業やご遺族とのやり取りで得た一次情報をもとに、終活・供養・お墓まわりの「本当に役立つ情報」を、
できるだけやさしい言葉でお届けしています。

運営:合同会社Zekk(お墓清掃サービス「まもりて」・オンライン追悼「メモリーサイト」運営)

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