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デジタル遺品とは、亡くなった方がスマホやパソコン、インターネット上に残したデータやアカウントのことです。具体的には、スマホの中の写真や連絡先、SNSやメールのアカウント、ネット銀行や電子マネーといったお金に関わるもの、サブスクの契約などが含まれます。これらを生前に整理しないまま亡くなると、残された家族はパスワードの壁に阻まれ、写真ひとつ取り出せないという事態に直面します。
「自分にはたいしたデータはない」と感じる方は多いものです。けれど、スマホひとつにご家族の思い出も、お金の情報も詰まっています。それが本人にしか開けない状態で残されると、ご家族は悲しみのなかで途方に暮れてしまうのです。
この記事では、デジタル遺品とは何かをやさしく整理したうえで、放置すると起きる5つのリスクと、家族を困らせないために生前にやっておきたい整理の進め方をお伝えします。オンライン追悼サービス「メモリーサイト」を運営する合同会社Zekkが、ご遺族から実際にうかがってきた声も交えて解説します。難しく考えなくて大丈夫です。できるところから、少しずつ始めていきましょう。
デジタル遺品とは|スマホの中に残るもの
まず、言葉の意味を整理します。デジタル遺品とは、故人がデジタル機器やインターネット上に残した財産・データ・アカウントの総称です。形のある「物」ではないため見落とされがちですが、いまや誰のスマホにも必ず存在します。大きく4つの種類に分けて考えると、全体像がつかみやすくなります。
| 種類 | 具体例 | 家族が困りやすい点 |
|---|---|---|
| 端末内のデータ | スマホ・PCの写真、動画、連絡先 | ロックが解けず中身を取り出せない |
| アカウント類 | SNS・メール・各種会員サービス | 放置されて乗っ取り・不正利用の的に |
| お金に関わる資産 | ネット銀行・電子マネー・暗号資産 | 存在を知られず宙に浮いてしまう |
| 課金サービス | 動画・音楽などのサブスク | 解約されず料金が引き落とされ続ける |
なぜ今、デジタル遺品が問題になっているのか
「うちの親は機械が苦手だから関係ない」と思う方もいます。けれど、いまや高齢の世代もスマートフォンを当たり前に使う時代です。総務省の通信利用動向調査では、スマートフォンを使う人の割合は60代で約9割、70代でも半数以上にのぼります。年金の受け取りやキャッシュレス決済、家族との連絡まで、生活のあらゆる場面がスマホに集まっています。
つまり、特別にデジタルへ詳しい人だけの問題ではありません。スマホを一台でも持っていれば、誰もがデジタル遺品を残す時代になりました。だからこそ、元気なうちに少し備えておくだけで、ご家族の負担は大きく変わります。
60代女性
案内役
デジタル遺品を放置する5つのリスク
整理をしないまま放置すると、残されたご家族にさまざまな困りごとが降りかかります。どれも「本人に聞けばすぐ分かったのに」というものばかりです。代表的な5つを見ていきましょう。
- 写真や思い出が取り出せない:スマホのロックが解けず、家族写真や動画にアクセスできないまま消えてしまう
- ネット銀行・資産が宙に浮く:口座やネット証券の存在を家族が知らず、相続の手続きから漏れてしまう
- サブスクの料金が払い続けられる:解約されないまま、毎月の課金がクレジットカードから引き落とされ続ける
- アカウントの乗っ取り・不正利用:放置されたSNSやメールが第三者に悪用される恐れがある
- 見られたくない情報が残る:本人が消しておきたかったデータが、そのまま家族の目に触れてしまう
とくに切実なのが、いちばん上の「思い出が取り出せない」という後悔です。メモリーサイトを運営していると、「写真はたくさんあるはずなのに、スマホが開けず一枚も取り出せなかった」というご相談を本当によくいただきます。お金の問題は手続きで解決できても、失われた思い出は二度と戻りません。
50代女性
案内役お金に関わる資産は、相続や税が絡む場合があります。ネット銀行や暗号資産の扱いで判断に迷うときは、一般的な情報だけで決めず、弁護士や税理士など専門家に相談してください。ここでは、家族が困らないための「備え」に話を絞ってお伝えします。
生前にやっておきたいデジタル遺品の整理5ステップ
では、何から手をつければよいのでしょうか。デジタル遺品の整理は、次の5ステップで進めると無理がありません。一度に全部やろうとせず、できるところから少しずつ進めてください。完璧を目指すより、続けることのほうが大切です。
ステップ1:スマホのロック解除方法を家族に伝える
いちばん簡単で、いちばん効果が大きいのがこれです。スマホのPINコードやパスコード、生体認証の解除手順を、信頼できる家族に伝えておきましょう。これだけで、いざというとき家族が写真や連絡先にたどり着けます。直接伝えるのが不安なら、エンディングノートや封筒に書いて保管場所を伝えておく方法もあります。
ステップ2:使っているアカウントを一覧にする
次に、利用しているオンラインサービスを書き出します。SNS、メール、ネットショッピング、動画配信など、思いつくものをすべて挙げてください。サービス名とID、問い合わせ先をメモしておくと、家族が後から対応しやすくなります。パスワードそのものは、管理アプリにまとめるか、保管場所だけを伝えるかたちでも十分です。
ステップ3:SNSの死後設定を確認する
主なSNSは、亡くなった後の扱いを生前に決めておけます。Facebookには「追悼アカウント管理人」を指定する機能があり、ページを残すか削除するかを選べます。Xなどは遺族からの削除申請に対応しています。「残してほしいのか、消してほしいのか」という自分の希望を決めて、設定や書き置きで伝えておきましょう。
ステップ4:お金に関わる資産を記録する
ネット銀行・電子マネー・暗号資産・ポイントは、存在を家族が知らないと受け取れません。口座名や問い合わせ先をノートに書いておいてください。とくに暗号資産は、秘密鍵やウォレットの情報が分からないと誰も引き出せなくなります。少額でも持っているなら、必ず記録しておきましょう。
ステップ5:写真・動画・思い出を残す形にする
大切な写真や動画は、家族がいつでも見られる形にしておきましょう。機種変更や故障で消えてしまう前に、クラウドへのバックアップに加えて、思い出をオンラインに残せる追悼サービスを使う方法もあります。この「思い出を残す」整理こそ、デジタル遺品対策のいちばん前向きな部分です。次の章でくわしくお伝えします。

思い出は「残す」整理を|メモリーサイトという選択
デジタル遺品というと、消す・解約する・整理するといった「片づけ」の話に思われがちです。けれど、ご遺族の声をうかがっていていちばん心に残るのは、「もっと思い出を残しておけばよかった」という後悔です。手続きの備えと同じくらい、思い出を残す備えも大切にしてほしいと感じています。
50代男性
案内役合同会社Zekkが運営するメモリーサイトは、故人の写真・動画・思い出のメッセージをオンラインに残せる追悼サービスです。生前に自分でページを作って家族に伝えておくことも、亡くなった後にご遺族が作ることもできます。遠方に暮らす家族が、それぞれのスマホから同じページを開いて故人を偲ぶ。そんな使い方が広がっています。
スマホの中に閉じ込められて取り出せなくなる前に、本当に残したい写真やメッセージを、家族みんながアクセスできる場所に移しておく。これは「デジタル遺品を減らす」ことであり、同時に「思い出を守る」ことでもあります。デジタル遺品の整理の総仕上げとして、第一の選択肢としておすすめします。
写真・動画・メッセージを残せる追悼サービスです。生前から少しずつ準備でき、家族それぞれがスマホから故人を偲べます。まずは利用方法と料金を無料で確認できます。
遺族だけで手に負えないときは、専門業者という選択も
生前に準備しきれないまま、ご家族がデジタル遺品の整理に直面することもあります。パスワードが分からないスマホ、見覚えのない課金、放置されたアカウント——どこから手をつければいいか分からず、悲しみのなかで途方に暮れるご遺族は少なくありません。そんなときは、デジタル遺品を含む遺品整理を専門に扱う業者に頼るのも一つの方法です。
専門業者は、ロックのかかった端末の調査やアカウントの解約・削除、データの取り出しなどを代行してくれます。費用は内容によって変わりますが、まずは無料の見積もりで費用感を確かめてから判断するのが現実的です。「自分たちだけでは無理そう」と感じたら、無理に抱え込まないでください。
デジタル遺品の整理に困ったら:遺品整理110番(無料見積もり)
デジタル遺品を含む遺品整理を相談できる業者紹介サービスです。まずは無料で見積もりを取り、費用感を確かめてから判断できます。
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家族で話しておくこと・エンディングノートの使い方
備えをしても、その内容が家族に伝わっていなければ意味がありません。最後の仕上げとして、エンディングノートにまとめて、家族に在りかを伝えておきましょう。書いておきたいのは、ここまでで挙げた「ロック解除方法」「アカウントの一覧」「資産の情報」「写真の保管場所」などです。家族が複数いるなら、「長男がアカウント対応、長女が写真整理」のように役割を決めておくと、誰も把握していないという事態を防げます。
デジタル遺品の整理は、お墓や供養をどうするかといった終活全体と一緒に進めると、抜け漏れが減ります。デジタル終活の全体像を知りたい方はデジタル終活とは?やり方とおすすめサービスを解説を、供養のかたちを考えたい方は永代供養とは?費用・種類・選び方もあわせてお読みください。どちらも目的は「残された家族の負担を減らす」ことで共通しています。

まとめ|できるところから、少しずつ
デジタル遺品の整理は、5つのステップに分ければ難しくありません。最後に要点を整理します。近いものから手をつけてみてください。
- まずはスマホのロック解除方法を家族に伝える(いちばん簡単で効果が大きい)
- 使っているアカウントとパスワードの在りかを一覧にする
- SNSの死後設定と、サブスクの解約方法を確認する
- ネット銀行などお金に関わる資産をノートに記録する
- 写真・動画・メッセージは、メモリーサイトで思い出ごと残す
「まだ早い」と思ううちが、いちばん落ち着いて準備できる時期です。一つ整理するたびに、家族に残す不安が一つ減っていきます。今日はスマホのロック解除方法をメモするところから、気軽に始めてみてください。
大切な写真・動画・メッセージをオンラインに残し、家族それぞれがスマホから手を合わせられます。生前から準備でき、利用方法と料金は無料で確認できます。
よくある質問
Q. デジタル遺品の整理は、結局どこから始めればいいですか?
スマホのロック解除方法を家族に伝えることから始めてください。これだけで、写真や連絡先に家族がたどり着けるようになります。次に使っているサービスを書き出し、エンディングノートに少しずつ記録していきましょう。一度に全部やろうとせず、できるところから進めるのが続けるコツです。
Q. たいしたデータはないので、整理しなくても大丈夫ですか?
「たいしたものはない」と思っていても、スマホの中には家族写真やネット銀行、サブスクの契約が残っていることがほとんどです。とくに写真は、ロックが解けないと二度と取り出せません。お金や思い出が本人にしか開けない状態で残ると、家族が困ってしまいます。完璧でなくてよいので、最低限の備えだけはしておくと安心です。
Q. 親にデジタル遺品の整理をすすめたいのですが、どう切り出せばいいですか?
「終活」と構えるより、「スマホが開けなくなったとき困るから、ロックの解除方法だけ教えておいて」と、具体的で小さなお願いから始めるとスムーズです。写真を一緒に見ながら「これ、残しておきたいね」と話すうちに、自然と整理が進むこともあります。急かさず、親のペースに寄り添ってください。
Q. 生前にメモリーサイトのページを作っておけますか?
できます。生前に自分で写真やメッセージを登録しておけば、亡くなった後に家族がすぐアクセスできます。スマホの中に閉じ込めてしまう前に、本当に残したい思い出を家族みんなが見られる場所へ移しておけます。生前の準備は、残された家族の負担を減らすことにもつながります。
参考情報・外部リンク
- 総務省:通信利用動向調査(スマートフォン保有率などの公式統計)
- 情報処理推進機構(IPA):情報セキュリティ(パスワード管理・アカウント保護の基礎)
- 国民生活センター(デジタル遺品・サブスク解約トラブルの相談先)
- 消費者庁:特定商取引法ガイド(サービス契約・解約時の注意点)
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